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美濃電気軌道セミシ64形電車(みのでんききどうセミシ64がたでんしゃ)は、名古屋鉄道(名鉄)の前身事業者の一つである美濃電気軌道が、1926年(大正15年)に導入した電車(制御電動車)である。 美濃電気軌道(美濃電)が敷設・運営した北方線(のちの名鉄揖斐線)の北方町 - 黒野間延伸開業に際して〔、1926年(大正15年)3月にセミシ64形64 - 66の3両が日本車輌製造本店において新製された〔。形式記号の「セミシ」とは、半鋼製車体(セミスチールボディ)の4輪単車(シングルトラックカー)を表す〔、美濃電独自の記号である〔。また車両番号の「64 - 66」は、従来車のラストナンバーが「63」であったため、その続番が付与されたものである〔。 形式記号が示す通り、セミシ64形は4輪単車ながら美濃電初の半鋼製車体を備え〔、また軌道線(のちの名鉄岐阜市内線など)における運用を前提とした低床構造の従来車とは異なり、鉄道線(揖斐線)専用車両として路上に設置された停留場からの乗降を考慮しない高床構造を採用した〔。 本項では、後年セミシ64形のうち2両を2車体3台車構造の連接車に改造して竣功した名鉄モ400形電車(2代)についても併せて記述する。 == 仕様 == リベット組立工法を多用して製造された全長9,906 mmの半鋼製車体を備える〔。前後妻面に運転台を備える両運転台仕様で、緩い円弧を描く丸妻形状の妻面に3枚の前面窓を均等配置する〔。当初は前面向かって右側の窓上に行先表示窓が設置されていたが、後年埋め込み撤去された〔。側面には片側2箇所設けられた片開式客用扉と二段構造の側窓8枚を備え〔、側面窓配置はD 8 D(D:客用扉、各数値は側窓の枚数)である〔。客用扉下部には内蔵型乗降ステップが設けられ、客用扉の下端部が車体裾部まで引き下げられている〔。また、客用扉部および戸袋部を除く車体側面の裾部には上方への切り欠きが設けられており、台枠が外部へ露出した構造となっている〔。 制御方式は直接式とされ、直列4段・並列4段の計8段の力行ノッチを備える〔イングリッシュ・エレクトリックDB1-KC直接制御器を各運転台に搭載した〔。主電動機は同じくイングリッシュ・エレクトリック社製のDK-30-B(定格出力40 PS)を採用、歯車比5.0 (70:14) で1両あたり2基、全軸に搭載した〔。台車はブリル (J.G.Brill) 社が開発したブリル21-E台車を日本車輌製造が模倣製造したコピー製品である21-E単台車を装着する〔。制動装置は手用制動を常用し、非常制動として直接制御器の操作によって動作する非常用発電制動を併設する〔。その他、集電装置としてトロリーポールを前後各1基ずつ搭載し、前後妻面には連結運転に備えて柴田式の並形自動連結器を装着した〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「美濃電気軌道セミシ64形電車」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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